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ex.BLUE

不定期に更新してしまう sea_is_back のブログです

APRIL / FOOL

紙コップスのレコ初ライブを見るため東京に行ってきました。

わたくし自分で計画する気は皆無なのですがそのくせ観光欲みたいなのは実は人並みにあったので、同じくライブに行くお友達に計画を丸投げして案内してもらいライブまで遊ぶことに。
浅草寺でおみくじひいてお参りしたり、もんじゃをこそぎつつビールを飲んだりして、まだ時間も余裕があったので花やしきへ。
で、この花やしきというところがとてつもなくグルーヴィーなヤバい所で本当に最高でした。
そもそも遊園地的なとこに行くのも数十年振りレベルで何もかもが楽しかったです。
僕はいわゆる青春時代というものを自らの手でドブへと投げ捨てたタイプの人間で、「青春」というワードに対して非常にコンプレックスがあり、殺してやりたいとさえ思ってたのですがなんやかんやあって最近咀嚼できるようになってきて、逆に青春に非常に飢えたよりワンランク下の青春ゾンビと化していたのですがそんな自分からするとここでの体験は青春以外のなにものでもなかったと思います。
本当に気持ち悪いこと言って申し訳ないんですけど、同い年の女の子とひとつのクレープを交互に食べるという行為はあまりにも青春そのものであり、もし僕があのシナモンのかかりすぎた林檎の味を10代の頃に知っていたら、僕の人生はもっと他人から見ても素晴らしいものとなっていたのかもしれませんが、そうであればこの日この場には居なかったのだろうなとも思うのでそれはそれで良かったなとも思ったのです。(?)

ここまでで随分と最高な一日だったのですがここから本懐であるライブがあるわけでここからはその感想となっております。
1組目は黒岡まさひろさん
アコギと声のみの弾き語りスタイルで、フォーキーな曲と字余り気味に独特なリズムで歌われる歌がすごく心地よかったです。
曲が出来た経緯を話してから歌い始めたかと思うと演奏する手を止めてまた話し出し、かと思うとまた歌に戻ったり、等飄々としたビジュアルの雰囲気通りの自由さも楽しかったです。
ラスト2曲はステージに紙コップスの3人を招き4人で作ったという曲でしたがこれが超良かったです、4人全員歌うんですが皆の声の相性も良く一気に賑やかになって多幸感がすごかったです。

2組目は菅原慎一BAND
僕は悪いオタクなのでこの日の出演者のことを事前に1ミリも調べて居なかったのですが、なんかみたことあるビジュアルの人出てきたな~と思ったらシャムキャッツのギタリストの菅原慎一さんその人でした。
今更ですがこの日の会場である神保町試聴室は、ステージとフロアに柵や段差も一切ないとても狭いところだったんですが、そんな場所の狭いステージに6人の大所帯のバンドがきっちりと収まっている様はなんかそれだけで壮観で、編成もなんだか見慣れない楽器がちらほらあったりで始まる前から面白かったです。
菅原さんの歌声は優しくて、曲はシャムキャッツに通じるところもありつつ、前述の見慣れない楽器(ペダルスティール、ファゴット等など・・・)が独特な音色を添えてこれまた心地よく楽しかったです。

足早に落ち着きない感じで登場し、尋常じゃないくらい緊張しているのがダイレクトに現れた異常に震えている手で譜面台に紙を置くのを何度か失敗しながら、顎に達する程伸びた髪をかき分け覗かせた目で会場を見回した後「いっぱい来てんなあ・・・」と零したのは3組目の出演者であるシノダさんでした。
1曲目は「残像スティグマータ」。この曲のフルコーラスは以前何かのライブの際に衝動的バンドのFPS形態で披露されていて、その時の録画映像をぱけんさんが深夜に配信で少し流してくれていたのを見た(聴いた)覚えがあったのですが、それにしてもかっこよかったです。
書けと言われてもほぼ憶えていないので書けないですが詩が本当にかっこよくて、ラスサビ前のなんかジャカジャカしてたとこもすげーかっこよかったです。

2曲目は「食べなくちゃ」。1年前のイベント「デートコース」でも披露されていてその時見た人達の感想がとにかく「「嫌い嫌い嫌い嫌い嫌いだ~」の部分の歌い方が凄まじかった」というものでそこが来るまで非常にドキドキしたんですがまあ凄まじかったです。そもそもこの曲はボーカロイドで発表された曲で、女性が歌うことを想定して制作した様な雰囲気もあるんですが、シノダさん本人の歌声との相性がべらぼうに良いのでグサグサくる感じにおののきつつ、あぁ
今俺シノダさんのライブ見てんだなあみたいな気持ちになりました。

3曲目「血みどろのスパゲッティ」。この曲の跳ねるようなリズムが大好きで、こぢんまりとした幸せを感じつつもどこか不健康な香りのする詩も大好きです。とにかく心地よくて一瞬で終わった気がします。

4曲目は「人は誰しも心の中のケージに子猫を飼っていて、それをどう擦り合わせるかというのが・・・」みたいなMCから始まりまして僕はこの曲を聴いたことがなく、思わず隣の友達に目をやってしまったのですが、「泣き崩れる」という言葉はこの姿を見て作られたのではという程綺麗に泣き崩れており「あっ、大切な曲なのかな」と思って聴いておりました。で、後で知ったのですがこの曲は初披露の新曲だったようで、そういう衝撃的なあれで固まっていたようで「なるほどな」と思いました。これは果たして曲の感想なのか。「風下、必ずしも」というフレーズが頭にこびりついています。
しかしこの多忙を極める中個人の新曲も作っていたということに今ジワジワ震えています。さよなら友達も子猫(仮)も音源リリースという日の目を見る日が来るのを願っております。

5曲目は「ほら、ごらんプレデター」。勿論元から大好きな曲なんですが東京までの道のりで「cakebox vol.2」というアルバムを聴いて気を高めていたものでより刺さってしまいました。
あまりにも伸びすぎた髪を振り乱しながら歌う様は4周くらいまわった美しさがあってやっぱり好きだなあなんて当たり前のことを思いました。

最後は「karada to kokoro」。
これ長くなりますが、曲って作ってる間は作り手だけのもので、それが完成して何らかの形で公開された時に僕の様な受け止めるだけの人間の物にもなって、受け取るだけの人間は自分の人生にその曲を擦り合わせて悲しい時に励ましてもらったり、嬉しい時に追い風を吹かせたり、切ない時にとことん深くまで潜ったり、そういう生活に馴染ませて深みを付与させ曲を育てていくんだと思っていて。で、ライブっていうのは生で見聞きすることによってその勝手に付けていった深みを完全開放して育っていく過程を思い返したりして楽しむものだと思っているんです。ただの僕の楽しみ方なんですけど。
そしてそれで言うとこの「karada to kokoro」という曲は僕の中でめちゃくちゃに育っていて。
最初に聴いた時はそこまで特別な曲と思わなかったんですがふとある日これ冒頭から詩クソヤバイじゃんと気付いてからはもうずぶずぶにこの曲に救われてきたんでなんか色々込み上げるものがあってとにかく良かったです、無駄に長いだけで身のあること一つも書いてない気がするんですけどこれ大丈夫ですか?とにかく超最高のライブでした、生きてりゃまた何度だって見る機会はあるはずで、生きていこうって思いました。(重い)

最後は主役の紙コップス
紙コップスは廃材(なんだかよくわからないペンキの缶みたいなのとか自転車のベルとか電気スタンドとか犬小屋で出来ている)ドラム、ギター/ハーモニカ/アコーディオン、キーボード/鍵盤ハーモニカという奇天烈な編成の3人組で、さらに全員がボーカルをとるという奇を衒うとかいう次元はとうに超えてしまっているヤバイバンドです。
彼らのステージを見て思ったのはとにかく「面白い」ということで、3人全員歌が妙に上手いし、3人表情豊かに演奏するし、楽器がコロコロ変わって色んな音がするしで見るとこも聴くとこも多すぎて本当にひたすら面白かったです。
まっちさんは知久寿焼さんの様な可愛らしい歌声からテノール歌手の様な伸びやかな歌声まで異様な声の幅広さと歌唱力があり意味がわからなかったし、
かくむさんの歌は力強くてギターはアコギなのにすげえギャリギャリとしていてこの人が居たJONNYはそれはもうヤバかったんだろうなと思いました。
菊池さんは今井麻美さんの様な雰囲気があって(すぐ女性声優に例えるオタク)歌のお姉さん的な伸びやかで綺麗な歌声と可愛らしく跳ねたりする動きのギャップの噛み合い方がエグくて魅力的な人だなあと思いました。
白状すると4時起きだったので途中で若干睡魔に襲われたのですが会場内に絶えない笑い声によって僕は睡魔に打ち勝つことができました。
この場に居た人間全員笑顔だったのではないかと思うほど紙コップスのステージは凄まじくて、好意的な意味で彼らのライブはよく「お遊戯会」と評されている様なのですが、勿論高頻度で挿入される合唱など「なるほど」と思う部分はあったのですがなんというかもっと高尚なものを僕は見てるんじゃないかと錯覚する様な凄みが楽しさと同時に常に流れていて、結局今の僕では「このバンドはヤバい」としか言いようがありませんでした。
本編が終了し捌けたかと思うとすぐさま始まったアンコールの声に応え一瞬でステージへと戻り、「練習してない久し振りの曲やります」と言って始まったのは、ステージ中央に椅子を置き3人で囲み、プラスチック製(?)のコップ3つを異常な手捌きで3人で椅子に叩きつけたり廻したりしながら歌うというわけのわからない曲で、全員すげえ勢いで椅子に叩きつけるので途中で軽く飛んでったりするんですがそれもお構いなしで歌い続けたりととにかくこの曲が一番ヤバかったです。
今これを書いてて思ったのは、また見たいということと、こんな文章では全く魅力を伝えられていないということで、とりあえず皆紙コップスを見て上手いことそのヤバさを言語化できないことを悔やみながら、見たことある人同士で「ヤバイよね」「うん、ヤバかった」みたいな話をしようということです。ハポン行こうハポン。

終演後、同じくライブを見に来ていたケントカキツバタさんと少しお話しまして、その際僕の挙動不審さが常軌を逸していたと思いますがやっぱり緊張するんですよ、ケントさんはめちゃくちゃかっこいいミュージシャンで、且つ、僕は昔から知ってるわけでもなくライブに足を運んだわけでもないのにこちらを認識してくれていてすごく気さくに話しかけてくれるですよ。俺は一体誰なんだよ!みたいな気持ちになるんですよ!こんなところを見ていることはないとは思うんですがちゃんと話せるようになるまで時間がかかるとは思いますがよろしくお願いします、ライブ絶対に見に行きます。

で、この日紙コップスのCDはゴリゴリ売れまくった様で終演後もすげえわちゃわちゃしてたので落ち着くまで待ってから勿論僕も買いに行きました。
「紙コップス(11曲入り)」100円、「紙コップス2(11曲入り500円)」、「紙コップス3(10曲入り1500円)」、数曲被りがあるとは言え、CD3枚全32曲が2100円という殺人的な価格設定でこれは売れないわけがないと思いました。
買った後はフロアに居たシノダさんに話しかけ、ろくにライブの感想も伝えられないまま顔面を褒められたり(?)、写真を撮ってもらったりしました。宝物です。
ライブハウスを出た後は鳥貴族で打ち上げをして解散。本当に人生で一番楽しい4月1日になりました。
2日、3日も東京に居て、一人でレコ屋めぐりしたりなんだかんだ楽しかったですが、大半はネットカフェ難民の様に過ごし、あまり書きたくないので割愛します。
ここまで読んでくれた方が居るかは甚だ疑問ですが居るなら本当にありがとうございます。
じゃあなクソ共、地獄で会おうぜ

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プロフィール

HN:
年齢:
30
HP:
性別:
男性
誕生日:
1994/09/03
自己紹介:
バズるバズらぬ二の次で、
面白おかしいツイば作り、
ふぁぼってもらえりゃ万々歳、
そんなあたしは傾奇者
人呼んでシーイズバックと発しやす。

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