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上田麗奈/RefRain 感想

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上田麗奈/RefRain 感想

いきなりで恐縮ですがいっちばん最初に思った事は「6曲入りミニアルバムで2700円はちょっと高くないか?」でした、なので発売後すぐには手が出せずにいました。
なんやかんやあって少し余裕が出来たので先日購入しましたが一聴してそんなもん(価格)は些細な事だったしもっとはやく聴けばよかったなと思いました。
で、このアルバムは本当に素晴らしいアルバムなので、ちょっとググったりするとおもしろオタクのとても真摯で良いレビューが沢山出てくると思うので、そんな中私のような調子に乗った中学生的なゴリゴリのロキノン厨が何を言えるんだという気もあるんですが、そんな私を面白がってくれる人も居るので、そういう人に少しでも興味を持ってもらえたり元々気になっていた人が手に取る後押し等出来ればと思い筆を執った次第です。よろしくお願いします。

まず最初に知っておいてほしいのはこのアルバムに収録されている6曲の作詩全てが上田麗奈さん自身とTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDの松井洋平さん(一部同グループの石川智久さん)との共作となっているということです。
皮肉とかではないんですが、声優さんのアルバムというと仰々しく「作詞に初挑戦しました!」みたいな曲が一曲入ってたりしますが、なんか別に「作詞:畑亜貴」とクレジットされていても違和感がないような当たり障りのないものが多いというかなんというかなイメージがあるんですけど(方方に失礼)、この作品は全編上田さんが関わっているので、6曲全て使って一つの物語が描かれていて正に「アルバム」になっていると思います。
で、やっと曲のことについてなんですが1曲目「マニエールに夢を」は気持ちのよい目覚めの朝のBGMとしても機能するような非常にゆったりとして小気味良いポップスになっているのですが、一方で詩は一フレーズ目から「晴れた空なんて、久しぶりに見た」ととても明るくはないものから始まり、繰り返していく日々の停滞を歌っていて畳み掛けるような「気づいてしまうと/変わっていくことを知っている/だから今日も明日も同じ道を歩くの?」が強烈にブッ刺さります。

続く「ワタシ*ドリ」は印象的なリフから始まりキュートな歌声で歌い始めたかと思うと、どこか冷たさも感じるような落ち着いた声のコーラスが入り、「ねぇ、あなたが知っている私/私が描いている『私』になっているのかな」の詩にも見て取れる様に2面性というか、素の自分と人前に出ていくために何か1枚羽織った様な自分とのことを歌っているように感じます。ラストの「一緒にいってみる?」の台詞がキュートな方ではなく落ち着いた方で歌われているのが意味深です。

3曲目はMVも制作されているリード曲の「海の駅」。エレクトロニカ~アンビエント的な曲になっていて非常に幻想的で、とても女性声優がアーティストデビュー一発目に持ってくる曲とは思えない緊張感を纏っています。1曲目と同じく停滞を思わせるフレーズが出ますがこちらは「ここにいたい、そこへいきたい/違うようで同じだって気づかせてくれたの」から変わるのを恐れて気づかないようにしていた頃とは違うこと、続く「わたしは今泳ぎだして、ずっとずっと/呼吸を止めるような暗闇さえ彩られて見えるだろう」から進んでいくことを選んだ変化が見えてきます。

4曲目「毒の手」はまず曲名がヤバい、毒の手ですよ、すごくないですか?で、内容が暗いし重い。すごい。
自分の弱さが側にいる大切な人を壊してしまう、それを忘れず変わらなければいけないという悲しい歌だと思いました。「零れおちる涙を掬っては/冷たくなるあなたの手を 見つめ」など死を連想させるフレーズが出てくるのもとてもめずらしいと思います。

5曲目「車庫の少女」、ジャズ調の洒落た曲とは裏腹に、ないものねだりをする弱い自分が描かれていてこれまでの曲にも頻出した「ここではないどこか」というワードがより痛いです、しかしここでの誰かが手を伸ばしてくれるのを待っている甘えや弱さを、それでも変わりたいことには変わりない想いがラストにつながっていきます。

6曲目「あなたの好きなメロディ」。全編引用したいほど素晴らしい詩です。最初から最後まで余計なフレーズのない、これまでの5曲を内包し、弱さも痛みも全て連れて進むことを歌うあたたかくて優しくてなにより強い歌です。
特に「繰り返しの日々もかたちを変えていく/ここじゃないどこかは、ここから続いて/限りのない夜が空と海つなぐように/ゆっくりと溶かしていく/ぜんぶ抱きしめて 側にいる」この最後の段落で今までの物語が全部救われるの本当に最高だと思います。またストリングスが泣けるんですよね。

というような感じのことを思いました、少しでも気になったら是非手にとって欲しいです、絶対に後悔はしないはずです。ちなみにCDよりハイレゾの方が安いみたいで、より気軽に買えると思うのでそちらもなんかググったりしていただきたいです。
つたない文章ですが最後まで見ていただいてありがとうございます。それではまたどこかで。
おわりだよー(o・∇・o)

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男性
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1994/09/03
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バズるバズらぬ二の次で、
面白おかしいツイば作り、
ふぁぼってもらえりゃ万々歳、
そんなあたしは傾奇者
人呼んでシーイズバックと発しやす。

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